





ハンドメイド アイアン棚アングル 1個 【受注生産】
¥4,900 税込
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材質:鉄
塗装:つや消し黒
サイズ:127mm×127mm
注意事項:
受注発注の為納期は1ヶ月ほどで発送になりますのでご了承くださいませ。
数量によってはお時間を頂く場合がございます。
ハンドメイドの為サイズの誤差がございます。
写真は使用例を含みますので商品名の個数のアングルのみになります。
アングルの間に鉄筋で補強しております。「鉄筋好っきゃなー。」と思われることでしょう。その通りです。だって勝手に雰囲気でるんだもん。個室やガレージにこんなウォールラックがあると、「なんということでしょう。」というナレーションなど聞く必要もなく様変わり致します。
商品特徴:
こだわりと生活
こうなりたい、こういう生活をすごしたい。それがファッションとなり、ひいては生き方に人生になっていく、というのはわかる。しかし、普段そこまで考えて生活しているかというとそうでもない。ただ、好きな服を着て、好きな家具に囲まれて一日を始め、終える。それで良いのではないだろうか。
ただ、そうしない人だって多い。私はそれを知っている。こだわりの自分を貫きたかった父と、そんな事は二の次で、金銭的に時間的に或いは周囲と足並みを揃え生きやすいを徹底していた母に育てられた。
二人は仲が悪い訳でもお互いに関心がないわけでもない。こればかりはしょうがない、魂がちがうのだ。ジャンルがちがう。違うジャンルが一つ屋根の下で生活し、娘一人育て上げ、時々二人で出掛けているのだからそれはもう努力と愛だろう。
二人の娘である私はその違うもの達のハイブリッドな訳だから、それはもう人を区別しないし、人の違いも尊重する。と、思っていた。が、どうやら違うようだ。人の違いを尊重するのだから尊重して欲しいのだ。どうやらその考えがそもそも間違いなのだろう。難しい。彼氏は強要することはないがチクリと一言言う。
「これ要るの?」
要るか要らんかでゆうたら大体要らんやろ。
「これこんな値段すんの?」
お前金出してないやろ。
「モルタル?これ塗ってたらどうなんの?」
私かて知らんわ。
「これって鉄筋じゃないの?これ見える所に使っていいの?」
この一言辺りで少し記憶が曖昧になる。気がつくと実家で煎茶をすすっていた。
「そんな事ゆうたってね。二人で暮らしてるんやからある程度の妥協はしゃあないやん。」母は私を諭してくる。いつまでも手のかかる子供なのだ。
「二人暮らしちゃうもん。私の家やもん。好きにさせて欲しいねん。」
「否定してる訳ちゃうんやろ?」
母は煎茶をすすったあとに言う。あれが否定でないのならば、言ったもん勝ちの世の中だ。恐ろしいだろう。続けて母は言う。
「でもな、二人の違う人間が生活するんやからね。必ず衝突はあるよ。そんな事を言ったら私かてめっちゃ我慢したきてるで。」
だから、一人暮らしやねんて。いや、そこはいい。もはや聞いてくれないだろう。私が我慢したのだからあなたも我慢しなさいってのがわからない。我慢したくてしたんでしょ。知らんがな、である。そして、我慢しているのは父だ。父がガレージで段々とハゲ上がっていったのはそれこそ我慢させてきたのだろう。母と私が。
ふうとため息をついたあと、父の所在を聞いたが出掛けていると母は言う。ジョニーさんと呑んでいるそうだ。羨ましい。私もジョニーさんをイジってストレス発散したい。
父の後頭部越しの二重になった虹の写真をアイコンにしたLINEには彼氏からの謝罪が沢山あった。悪いとは思ってるみたいだ。が、「掃除機かけといた。帰るね。」と最新のLINEだったので「鍵をポストに入れといてね。バイバイ。」と返事して、ブロックした。頼んでない掃除機をかけられる理由がどうしたってわからない。魂が違うのだ。今日はこれで帰ろう。これからどんな部屋にするか考えねばならないのだ。忙しい。人の人生に癇癪を起こす変な女として刻まれるのも悪くない。棚板一つの話だが私が私である為には大事なことなのだ。父に話してたとしたら割とスッキリしてしまい、きっとまた彼氏と続いていただろう。そう考えれば母に話して良かったかもしれない。ずっと狙っていた父の直火式エスプレッソメーカーを持って帰ろう。きっとあの棚板に似合うだろう。
「これで勘弁してやるわ。」
と父に写真つきでLINEをした。返事を待たず軽やかに実家を後にした。
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